BJ CLASSIC COLLECTION
BJ Classic Collection (BJ クラシックコレクション)
時代とともに淘汰されてしまったヴィンテージフレームに再び光を当てるべく、実際のヴィンテージフレームをベースに、現代の最先端技術を駆使して細部にまで徹底的にこだわって蘇らせているのが「BJ Classic Collection」。
今、再び注目されているクラシックデザインのフレームがそろい、かけるごとに味わいを増す、ストーリーや奥行きを感じるモデルばかり。 クラシックなんだけど、なぜか新しい、そんなフレームが目白押し。今、注目されているヴィンテージスタイルを手ごろなプライスで手に入れるなら迷わずチョイスしたいブランド。
REVIVAL EDITION
リバイバル エディション
今の機械化された工場生産では再現できない、職人たちの技術と魂で作られていた時代のヴィンテージ眼鏡の完全復刻。単なるモノづくりの枠を超え、その時代の文化や哲学までをも 再現しようと試みた。BJ CLASSIC COLLECTION 創業者 浜田謙が鯖江での眼鏡製作の最終目標として目指した作品。
COMBI
コンビシリーズ
METAL(メタル)と、PLASTIC(プラ)を融合させたコンビネーションタイプのクラシック眼鏡。中でもフロントがプラで、テンプルとブリッジがメタルタイプは、BJ CLASSIC COLLECTIONの代表作となった。
PREMIUM
プレミアムシリーズ
現代の技術で最も眼鏡に適している金属の「Titanium(チタン)」は、金属アレルギーやサビが出にくく、軽くしなやかなバネ性と強度を保ち、柔軟なフィッティング調整が可能な素材。このチタンの加工技術は、鯖江の眼鏡職人達が世界に先駆けて確立させた。そして、このチタンを使いアメリカンクラシックを再現した眼鏡がPREMIUMシリーズとなる。
CELLULOID
セルロイドシリーズ
熟練の職人が手作業でしか作ることのできない「CELLULOID(セルロイド)」は、バネ性と強度があり美しい光沢が特徴の眼鏡に最も適した素材。鯖江の本物のクラシック眼鏡の代名詞とも言えよう。BJ CLASSIC COLLECTIONの哲学である「自分たちの信じるものづくり」を表現する為、敢えて手間とコストの掛かるこの扱いづらい素材に創業当時から挑み続けている。
BROW
ブロウシリーズ
眉型のブローラインが特徴的なこのモデルは、1950年代に誕生。眉の薄い将校が、威厳を感じさせるように作って欲しいと依頼したのが始まりである。 そして、アメリカ軍の間で広まり、瞬く間に世界中に広まった。また、黒人開放指導者のマルコムXがかけていたことでも有名である。日本では1960年代に一世を風靡し、その後も長く愛され続けてきた。この「BROW」は、アメリカの古き良きモノづくりを表現しながら、日本人の顔や骨格に合うように仕上げた。
FLIP-UP・CLIP-ON
フリップオン・クリップオンシリーズ
度付きの眼鏡にワンタッチで装着できる偏光サングラス。ポリカーボネート偏光・ARコート付き(反射防止処理)レンズを採用し、乱反射を抑え視認性をアップ。 跳ね上げ式(FLIP-UP)と、前掛け式(CLIP-ON)の2タイプをご用意。
WORKFLOW
BJがこだわり抜いた
6つのポイント
「P-501」のようなセルロイドフレーム以外にも、BJのこだわりが詰まっている。
ここでは、今まで専門家しか知り得なかった細部に至るポイントをご紹介。
point 1「 カシメピン ]
Kashime pin made up piece by piece
1つ1つ作るカシメピン。
フロントの飾り付けと同じく、BJの象徴となるカシメピンは1つ1つ手作り。
薄い金属の板を直径3mmの極小の丸型に抜いた後、ピンの部分とロウ付けし、その後星型に抜いていく。さらに、ガラ入れは4度に渡って行われる。型抜き後に荒ガラと艶ガラをかけ、ロウ付け後、星型に抜いた後、計4回磨くことで六芒星は輝きを増す。
pint 2 [ マイナスネジ ]
A minus screw embodied “God is in detail”
「神は細部に宿る」を体現したマイナスネジ。
生産効率だけを考えれば締めやすいプラスネジを使いたいところだが、BJは一貫してマイナスネジにこだわる。
それはプラスネジよりシンプルで、無駄のない洗練された美しいデザインだからだ。切削により作られたマイナスネジは、智に対して平面になるまで締めることが出来る。これがネジと智をあたかも一体部品の様に見せ、BJを更に美しくする。現在、鍛造ではなく切削で作られるマイナスネジは、製作コスト圧迫の理由から、業界全体の一割程度。
このように細部までこだわることで完璧と言えるプロダクトが完成する。
point 3 [ 抱き蝶ノーズパッド ]
The nose pad that fits anyone doesn't suit anyone in reality
誰にでも合うノーズパッドは、実は誰にも合っていない。
よく目にするフリーポジションのユラユラ揺れるノーズパッドは、鼻の位置からズレやすく位置を固定出来ていない。
BJの抱き蝶ノーズパッドは、フィッティングをすることを前提としており、かける人の鼻にピッタリと固定される。現在は、ピュアチタン製も新たにラインナップに加わり、さらに高級感を醸し出すことが出来るようになった。
point 4 [ チタンテンプル - NT ]
The secret of flexibility elasticity and strength is high metal density
柔軟性・コシ・強度の秘密は金属密度の高さ。
BJ のチタンテンプルは、直径5mm~6mm の純チタンの丸線を「スウェージング」という工法で形成する。
スウェージングとは丸線を叩いて伸ばす技術で、金属密度を上げ、バネ性や柔軟性、コシと強度をアップさせることが出来る。スウェージングにより伸ばされた金属をバネ部、コマ部、モダン部、それぞれを平つぶしをした後にトリミングし、何度かプレスすることで一連のバネ性などの特徴が更にアップ。フィッティング後のホールド感を持続させる効果がある。
point 5 [ 逆智 ]
Left-right reversal screw fixing prevent laxity of the temple
左右逆のネジ締めでテンプルの緩みを起こさせない。
BJは日常のストレスも軽減する。
レンズと、テンプルを 1 つの部品で止める智の場合、テンプルを開く時にネジにテンションがかかる為、片方のテンプルネジが緩みやすくなる。BJは、かつて伝統的に行われていた左右逆にネジを取り付ける手法により、ネジを緩みにくくしている。
point 6 [ 丁番 ]
Distinguish the three types of hinge depending on the model
モデルに応じて3種類の丁番を使い分ける。
テンプルのサイズに応じて、3枚丁番・5枚丁番・7枚丁番を使い分ける。
一般的にはサイズの大きいタイプでも3枚丁番を使用することが多いが、BJでは埋め込みの難しい7枚丁番も使用し強度を上げている。また滑らかでスムーズな開閉が出来る理由は、技術力の高い国産丁番を使用しているからである。
コスト削減や効率を求めることなく、製品としての本質を追求している。
BJ CLASSIC COLLECTIONの マスターピースモデル
P-501ができる全工程
2000 年代初頭に産声をあげた
BJ CLASSIC COLLECTION。
その中でも代表的モデルとなった P-501は
約4ヶ月間の制作期間を経て、
アイウェアとしての魂を宿す。
1枚のセルロイドから、BJ が生まれる全行程を追う。
point 1 [ セルロイド生地の裁断 ]
Everything starts from one plate
一枚の板からすべてが始まる。
BJはセルロイドフレームにこだわり抜く。
その形状保有力、艶めき、フィット感は、現在主流のアセテート生地とは比較にならない上質感を有している。
その反面、170度で発火する危険性もあるため、機械化はもちろんできず熟練の職人のみにしか取り扱うことができない。
またBJでは同じモデルであってもカラーなどの諸条件によってその厚みを変える。
職人が目と手の感覚で厚みを決めていく。
point 2 [ セルロイド生地のアール付け ]
The sense of craftsmen decides the shape
職人の感覚が形を決める。
切り出したセルロイド生地に、緩やかな湾曲をつける。
高い温度に熱せられた特別なオイルの中に生地を入れ加圧し、即座に冷却する。
すべての作業のタイミングには、職人の長年培われた感覚がものを言う。
point 3 [ 玉型 型抜き ]
Pull out both lens holes manually
両レンズ穴を手作業で抜く。
発火の危険性があるため、こちらの工程も完全機械化ができない。
職人の手作業が続く。
アールがつけられたセルロイド生地を、1枚1枚丁寧に玉型を抜いていく。
その後、レンズ用のV溝を掘る。
poinr 5 [ 外枠の型抜き ]
Show up original form of P- 501
P-501の原型が現れる。
続いて外形を削り出していく。
1枚の板だったセルロイド生地からP-501のフォルムが現れてくる。
point 5 [ ノーズパッド付け ]
Comfortableness depends on models
心地よさは、モデルによって違う。
BJにおいて、ノーズパッドの位置が全て同じということはありえない。
モデルによって、付け心地のベストポジションが違うからだ。
大きめに削られたノーズパッドの原型をまず貼り付け、数日休ませる。
完全に密着した後、それぞれのモデルの形状に合わせて職人の手作業での削りが行われる。
このノーズパッドに関わる一連の作業がBJのファーストインプレッションの心地よさの決め手となる。
point 6 [ 荒削り ]
Craftsmen inspires the soul
職人が 魂を吹き込む。
BJ のセルロイドフレーム作りのハイライト。
刃によって削り出されたフロント枠を職人が一本一本ヤスリ掛けをする。
緩やかなカーブ、切れのあるエッジなど、機械では表現不可能なニュアンスを職人の経験と勘と情熱を持ってつくり出す。
BJの造形と風合いが産声をあげる瞬間である。
フロント枠と同様に、テンプルも手作業で荒削りをする。
現在ではテンプルも荒削りをするブランドはBJ以外ほぼゼロに近いと言っても過言ではないだろう。
この見えない一手間が滑らかな耳あたり、肌触りを叶えてくれている。
point 7 [ 荒ガラ入れ ]
The first inserting in the Gara
1度目のガラ入れ。
ガラと呼ばれる回転ドラムに研磨剤や研磨用チップを入れ、削り出したフロント枠とテンプルを別々に投入する。
ガラの配合は秘伝であり門外不出。季節の温度や湿度によって配合を変える。
poimt 8 [ 泥バフ磨き ]
Polish by good quality mud "abrasive"
良質な泥(研磨剤)で磨く。
荒ガラで回されたパーツを丁寧に磨いていく。粉末の研磨剤を水で溶き、捏ねる。
そして出来上がった粒子の細かい良質な泥で磨くことによりセルロイドの内側で眠っている光沢を、さらに引き出していく。
point 9 [ 中間ガラ・艶ガラ入れ ]
The second and third inserting in the Gara
2度目・3度目のガラ入れ。
泥バフで磨かれたパーツを、配合を変えた中間ガラ、そして艶ガラに入れる。これでガラ入れは計3度。
通常ガラ入れは4~5日で終わるが、BJでは1週間以上ドラムを回す。厳密にいえば、フロントで1週間、テンプルで1週間の計2週間の時間をかける。
point 10 [ 丁番カシメ ]
The star is not a mere design
星はただのデザインではない。
枠丁番とテンプル丁番を合わせるために、テンプルにはカシメピンを埋め込む。テンプル内の芯金とともに、丁番とピンを合わせていく。
カシメピンの星はデザイン性だけではなく、星の突起を生地に噛ませることにより、がっちりと丁番を固定させる意味がある。
point 11 [ 丁番埋め込み ]
Made use of Craftsmen’s experience and intuition
ここでも職人の経験と勘が生きる。
電流を通して熱した埋め込み機で、フレームに丁番を埋め込んでいく。
このときも170度という温度がポイントになる。タイミングを注意深く見て、作業を進めていく。
point 12 [ 泥磨き ]
Furthermore, Polish repeatedly
さらに、さらに、磨き抜く。
フロントとテンプルの合口調整のために、泥磨きをする。
point 13 [ 艶磨き ]
The final stage for making beautiful burnish
美しい艶を出すための最終段階。
泥磨きを終えたフレームを、フロントとテンプルとにバラシて、パーツごとに艶バフにかけ磨きあげる。その後、再度フレームを組み上げ磨きあげる。
BJがBJたる所以は、この妥協なき磨きの作業にあるかもしれない。セルロイドの素材が更に光り輝き、美しい光が現れてくる。
point 14 [ フロント飾り鋲つけ ]
Implanted the symbol
シンボルが埋め込まれる。
BJのシンボル、白頭鷲の翼が埋め込まれ、磨き抜かれたセルロイドフレームに「ブランド」が宿る。
point 15 [ 打刻 ]
Incised a name
名前が刻まれる。
これまでの全行程を踏まなければ、その名を刻むことは出来ない。BJとして誇れる仕上がりのものにのみ打刻が施される。
point 16 [ 検品 ]
Wait for the final examination
待ち受ける最終審査。
打刻後も審査は続く。全体のバランスや細かなディテールを、制作した職人本人が厳しい目でチェックする。
BJはプロダクトと同時に「完璧さ」まで届ける使命がある。
100年後にも残るであろう存在感はこのようにして生まれる。