BJクラシックを手掛けるブロスジャパンが、このたび新会社を設立し新たなブランドをスタートさせる。
その名は「EVE un BLUE」。
この春スタートするこのブランドは、アイウェアのほかにフレグランスもラインナップ。
ブランドイメージやギミックに左右されず、アイウェアを感覚的に選んでもらうための新しい提案だ。
「WING」「FIN」「TALON」の3シリーズはこれまでのアイウェアとのつきあい方を大きく変えてくれそうだ。
【 WING ウィング 】
オンビジネスでは、スーツ姿を格上げする腕時計や筆記具を身に着ける。
オフの日には思い切って購入した憧れの車で出かけ、趣味のカメラを楽しむ・・・。
そんなふうに、こだわりのモノに囲まれることで喜びを感じる男は少なくないだろう。
自分の感覚に訴えかけるこだわりのアイテムは、所有する者に大きな力と自信を与え、まるで翼のように未来へと誘ってくれる。
身に纏うものならなおさらだ。
なかでも眼鏡と香りは、オンオフ問わず纏え自分を演出できる貴重なもの。
相手の記憶に自分を印象づけるアイテムとしても機能してくれることだろう。
【 FIN フィン 】
ふと立ち寄ったアイウェアショップ。
なんだか入り口からほのかに漂う香りに誘われてしまったみたい。
この香り心地いいなあ・・・。今の気分にすうっと馴染んで、ずっとこの香りに包まれていたい感じ。
そんな話をスタッフさんとしていたら、この香りをイメージした眼鏡があると聞いた。
正直私にはどんな眼鏡が似合うかはわからないけれど、お気に入りの香りのイメージならフィットしてくれりんじゃないかな。
日々洪水のようにモノや情報が溢れるなかで、偶然出会ったこの香りと眼鏡。
これは単なる偶然なんかじゃない。きっと私の FIN が導いてくれたに違いない。
【 TALON タロン 】
大切なプレゼンや商談。あるいは、プライベートでも・・・。
たとえアスリートでなくっても、人には負けられないときがある。
そうしたここぞという場面では、いわゆる ”勝負服” を纏う。もちろん、それは服だけにかぎらなくたっていい。
掛けるだけで凛とした表情に変わる眼鏡も、ひと吹きするだけで気持ちが引き締まるパフュームだってそう。
鷹の爪のように、私を奮い立たせる心強い武器になってくれる。
「目は口ほどにものをいう」じゃないけれど、きっと私の言葉に説得力を与え、香りとともに相手の記憶に強く残るはずだ。
「イヴアンブルーは、既存のブランドの在り方に一石を投じる存在になりたいです。」
BJクラシックのデザイナーであり、今回このイヴアンブルーをスタートさせた浜田謙さんはそう語る。
このブランドには、いわゆる明確なターゲットもなければ、フレームを着用したモデルが登場するイメージフォトもないはっきり言えるのは浜田さんが信頼する福井の工場で生産されたハイクオリティなアイテムであるということぐらいだろう。
しかもファーストコレクションでは眼鏡だけでなく香りも提案するのだという。
「イヴアンブルーというブランドイメージは、こちらから提案するのではなく受け手に感じて取って欲しいんです。その解釈は販売するお店の数、ユーザーの数だけあっていい。BJクラシックは僕がカッコいいと思ったデザインを僕なりのストーリーを込めて販売するブランドですが、イヴアンブルーは売り手や買い手の皆さんにストーリーを紡いで欲しいです。
つまりこのブランドが提案したいのはデザイナーの世界観やスタイルではなく、新しい ”モノとの出会い方” だ。
今の時代、売り手も買い手もブランドに頼りすぎぎてはいないか・・・。そんな鋭い疑問を我々に投げかける。
ではそのデビューを飾るアイテムに眼鏡だけでなく香りを選んだのはなぜだったのだろう。
「人がモノを手にして幸せを感じるのは、そこに思い出や思い入れが残っているときなんですよね。そうした記憶を呼び覚ますものは何かと考えたとき、真っ先に浮かんだのが香りだったんです。」
フレグランズラインは、ディフューザーと、シリーズの世界観を表現したパヒュームで構成される。
これはフランスのフレグランスメーカーと提携して作ったイヴアンブルーだけのオリジナルの香りだ。
たとえば、私たちがフレグランスに惹かれるとき、そこに理屈は存在しまい。
惹かれる理由は直感的なものであり、成分配合なんて後付けだ。眼鏡選びだって、きっともっと自由に、感覚的なものであってもいいはずだ。
身に纏うのは単なるモノではない。自分の、そして誰かの記憶に残る ”印象" であり、それは香りも眼鏡も纏う人の数だけあっていい。
「イヴアンブルーは、余白のあるブランドなんです。音楽で例えるならリズムだけを提案している感じ。BJクラシックはそこにメロディや歌詞をつけて完成した形で提案するけれど、このブランドは違う。僕らの提案するリズムに対して、皆さんが自由なメロディを奏でていいし、歌詞を乗せて好きなように歌ってほしいと思います。」
明確なイメージを持たないブランドというのは、ある意味で雑誌泣かせかもしれない。雑誌は「このブランドはこういうブランドです」というイメージをヴィジュアルや文章でわかりやすく伝えることを良しとし、その意味ではこのブランドの目指すところと相反するからだ。
というわけでここに書かれたストーリーも、あくまで我々が提案するものであり、数あるなかのひとつ。ぜひこのアイウェアを手にした皆さんひとりひとりが、自分なりのストーリーを紡いでほしい。