あるメーカーから、「ネットでの販売を自粛してもらえないか」 との打診があった。
事情を聞いてみると、 そのメーカーの商品をネットで販売している業者が、購入者との間でトラブルを起こし、購入者が直接メーカーに対してクレームを言ってきていて、それにいちいち対応しきれない、とのこと。
メーカー側からしてみたら、ネット販売さえしなければ、この類のクレーム対応処理をする必要がなくなる。
と、短絡的に考えたことかもしれないが、これは危険な考え方だ。
そもそも問題を摩り替えている。
この問題は、ネットでの販売が原因なのではなく、ネットで販売した一業者に原因があるのであって、ネットが問題ではなく、その業者が問題なのだ。
これは、必ず起こる問題で、何か新しい技術や、新しい販売方法なり、新しい媒体なりが、出始めたときには必ず間違いが起きる。 そして問題になる。
そのときに、往々にしてその新しい技術なり、新しい方法なり、新しい媒体なりそのものを問題視して否定してしまうことが起こりうる。 でも、実際には、それを使う側に問題があることの場合が圧倒的に多い。
そもそも、世の中の流れを止めることなんて、誰にもできない。 その流れにどう対処していくか、どう活かしていくか、どう取り込んでいくかしか選択肢はない。 そうしなければ、いずれ消滅してしまう。
ダーウィンが残した有名な言葉 「生きる種というのは、最も強いものでもなければ、最も知的なものでもない。 最も変化に対応できる種が生き残るのだ。」
あなたは、どう思う?